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2009年8月12日 (水)

蒼い稲妻/カゼの怖さ!

★★★【シンリの母さんインコお世話係さん】から船橋須田さま

先月初旬にシンリが夜間に嘔吐したため、翌日に鳥の病院へ連れて行きました。
そのう・糞に異常はなく、クシャミと鼻水が出ており、診断結果は“風邪”とのこと。

結果を聞きほっとしたのもつかの間。
先生曰く

鳥の風邪は治療に時間がかかるから、そのうか糞に菌がいるとかの方が楽だった。
 それなら原因がどこにあるかハッキリしているので治療しやすい。
 風邪の場合、気嚢体内に複雑に入り込んでいるし、骨の中にも吸った空気が通るので
 全身に菌が広がってしまうので。治療に最低2ヶ月はかかると思って下さい』

と言われて驚きました!

骨まで通気しているとは知りませんでしたので…。

健康診断を兼ねて一緒に連れて行ったヒナも同じ診断をされ、現在は2羽とも通院中です。

幸いまだ初期症状だったため、投薬で順調に回復中。
シンリの方がちょっと治りが遅れていますが、今月中にほぼ回復できそうです。
重症化する前で本当に良かった!

治療費が2羽分で毎回1万円ほど×月2回でちょっと大変ですが(苦笑)、
飼い主の責任かつ、自分の浅学が招いたことですので、気を抜かずに完治を目指します。

そして他の里親様ならびにインコを飼われている方々。
もしもお宅のインコちゃんに風邪の疑いがありましたら、早めに受診されることをお勧めいたします。
これも他山の石ということで…恥ずかしながら報告させていただきました。

Shinri_2_edited1_2Shinri_1_edited1シンリはカメラが嫌いで、なかなか可愛い姿を撮らせてはくれません。
かろうじて撮れたまともな?ショットをお送りします。
風邪もだいぶ治り、今日は部屋をブンブンと飛び回っていました。
あまりに勢いが凄いので”蒼い稲妻”と呼んでいます。(笑)

☆☆

☆☆

お勉強 参考資料:飼鳥情報センター・インコの器官と疾病

恐竜から鳥への飛行できる進化の過程で、他の哺乳類他脊椎動物とは全く違う構造を下記の骨格・呼吸器系に獲得しています。

骨格
人間体重の骨の重さは約20%が鳥では5%と,非常に軽くできています。複数の骨を一つにまとめ,一体化をしかつ軽く丈夫になる方法として骨をストロー状と、内側に補強材の筋交のトラスト構造としています。折れやすくもまた回復しやすい特徴があります。

呼吸器
飛翔という行動の酸素の供給は、絶え間なく肺に空気が供給されるよう肺だけでなく空気の貯蔵庫「気嚢」をもっています。

また、この気嚢を通して羽毛と共に排熱し汗腺を持たぬ鳥を長時間飛び続けさせることができるのです。骨の中にまで空気が行き渡ります

「気嚢炎」が治りにくいのは気嚢構造が体内の各部のすきまに細かく分かれて入り込だ複雑な形状によるものです。

鳥専門医師にとってそもそも鳥類にカゼと言う病名はなく、鼻炎や気嚢炎ほか呼吸器系疾患、アレルギーと診断されるようです。飼い主に解り易く人間と同じ病状・カゼと言っているようです。

・・・・・・・・・・・

残念ながら人へ感染するという鳥インフルエンザ流行恐怖感を、間違った解釈へと悪性のカゼというものも鳥からうつるのでは、鳥へうつしてしまうのではとかで

優れたコンパニオンバードとしての飼われる方を少なくさせた。

カゼといわれるものは霊長類と鳥類は別で、可能性はゼロとは言えませんが鳥インフルエンザ以外に人間と鳥にカゼが移り合うことはほとんどありえないのですから

冬場の渡り鳥と飼い鳥のアヒル・鴨・ガチョウへの接触感染に始まり鳥と豚豚と人というビールスの移りやすい2形態をさんがつないでしまう事がインフルエンザ流行・発生メカニズムとはっきりとわかっております。

鳥インフルエンザでも確かに発生すれば怖いものですが、鳥から人への伝染はおもに中国本土他、東南アジアの農村でのアヒル・鴨と豚の混合飼育のインフルエンザ発生地域での保菌病鳥の食鳥処理からの限られたものなのです。

だから人への伝染はご心配なく!!!

セキセイインコ他熱帯・亜熱帯地方の鳥は寒さに弱いので飼っている部屋が寒いと免疫力の低下でカゼを引くといいます。

ですから夏場のクーラーの効かせすぎ・隙間風の温度変化に注意なのです。

そしてカゼといわれるの菌・ビールス種は人・鳥においても互いに何百何千ともあると言われ

普段は体内に入ると抵抗力の弱い老鳥・幼鳥以外は抗体により駆除されているのです。

治療費とはいえ法外な?出費のことを考えれば、普段からハーブなりイオン空気清浄機なりで風邪菌ビールスの少ない環境や食育で免疫力強化をお奨めたします。

羽根をふくらませはじめた時の初期のカゼ症状は、部屋やカゴの温度上昇で元気を戻しますが、放って置くと慢性化して前述の気嚢炎ように様々な重い症状を呈するとのこと、菌が深く浸潤してしまい完治は難しくなるようです。

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コメント

こんばんは。鳥さんの風邪は大変なのですね。骨まで通気してるとはびっくり。シンリちゃん、そして一緒に暮らしている雛ちゃんが早く回復しますように。お大事になさってください!それにしても鳥は(というか動物は)一旦病気すると治療費が高いですね。アニコムの動物保険で見積もったことがあるのですが、セキセイ一羽で年間2万円超えでした。これを高いとみるか安いとみるかはそれぞれですが、備えあれば憂いなしなのは間違いないですね。うちは保険には入りませんでしたけれど・・・。

この前我が家の綾子がシンリちゃんと同じく嘔吐して通院しましたが、嘔吐させるまでの間に異常に気づけたか?と聞かれればNOです。なんとなく静かで、体重が落ちてきたなと思った程度で、でも2gだったので発情が終わったのかと思っただけでした。毎日見てるのに分からなかった・・・。
何度もくしゃみをして鼻水を人の顔にかけることも多々ありますが、前、先生に相談したところ、人間がなんでもないのにくしゃみするのと同じように鳥もそういうことがある、異常なくしゃみと正常なくしゃみを見分ける力を飼主は持たなければならないと言われ、とても難しいと思ったことがあります。膨らんで寝ていても、これが具合が悪いのかそうではないのかも非常にわかりにくい。観察してるだけで2,3日あっという間に過ぎてしまって、結局嘔吐などの分かり易い症状が出て初めて驚く、という次第です。
このインターバルをどれだけ短くできるかは飼主の経験に裏うちされるのでしょうけれど、やっぱりなかなか難しいなというのが実感です。長くなってすみません。

投稿: ayame | 2009年8月12日 (水) 22時19分


ayameさんへ

こちらこそ長い記事にコメント下さりありがとうございます。
シンリちゃんの症例紹介はインコお世話係さんの恥を忍んでどころか是非紹介しなければならなかったものです。
鳥であれるがための犬ねこ飼育と違い、セキセイインコをお飼いになられてる皆様に初期治療必要、風邪の怖さを知っていただくのと予防に必要でした。
ほんとうに「気嚢炎」1羽治療に5万円もかかった方もおいで、金額では決してないんですが高級セキセイが20羽買えてしまいますよね。
綾子ちゃんのときもお返し時のあの風雨強い時の長いキャリーで無理させてしまったことに大変責任を感じておりました。
動物保険も健康診断を含め対象項目も多くもっと安くなればいいんですがね。

投稿: おしゃべりインコ | 2009年8月14日 (金) 18時52分

こんばんは。えっと、綾子が嘔吐したのはおしゃべりインコさんのお宅に預けたのがきっかけとか、帰りの暴風雨が原因とか、そんなことではないので、そこのところだけはよろしくお願いしますね!!なんか、皆さん勘違いしちゃいますよぉ(涙)やめてぇ!

私の書き方が悪くてすみません。預かっていただいたあと、我が家に戻ってきて体重は一旦正常値に戻ったんですよ。これ、重要ですね! その後暫らくしてから、綾子の調子が崩れたので、預けたことの因果関係はなにもありません。だから責任を感じないでくださいね!よろしくお願いします。嘔吐はしたものの、くしゃみや鼻水はなかったですし、先生の言うように換羽で調子が狂っただけだと思っています。

また色々と教えてくださいね!

投稿: ayame | 2009年8月14日 (金) 22時46分

おしゃべりインコ様。詳しい情報の追記を有り難うございます。インコの体の構造が良く解りました。ayame様もお気遣いくださって有り難うございます。今日も決死(大げさ)の直接投薬で風邪と対戦中です。当家の原因は温度管理の失敗らしく、今はなるべく温度差を作らないよう注意してます。綾子ちゃんの例に漏れず、換羽中だと普段は平気なこともダメになるので難しいですね…。

投稿: インコお世話係 | 2009年8月15日 (土) 21時35分


インコお世話係さんへ

いい方向に向かってよかったです!!

飼ってらっしゃる方でも鳥の構造を知っている人が少ないんでしょう。

少なからず知ってほしいですね!!

お預かりするのを首を長くしてお待ちしております。

投稿: おしゃべりインコ | 2009年8月17日 (月) 12時04分

はじめまして★
鳥の風邪検索から飛んで参りました(`・ω・´)
ウチはオカメインコ(20歳超)を飼っているんですが、今、両目をつむってしまって(たまに開けますが)首を降りたくりまくっていまして…風邪疑惑があったので、インコの風邪を調べながらココにカキコした次第であります(・ω・)ど、どう思います?(急な困る質問すみません汗)

投稿: ひろき(`・ω・´) | 2010年12月30日 (木) 17時29分

ひろき様

ご訪問くださり有難うございます。
多分多くの老鳥のとる姿です!!
この時期 保温が何より一番です。
風邪のときは体をふくらませ、鼻から鼻水を噴きます。
首を振るのが激しいときは
吐き戻しをしたいでのソノウ炎の方が心配されます。

保温でも膨らみがあるようでしたら獣医に!!

投稿: おしゃべりインコ | 2010年12月30日 (木) 20時02分

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